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産業廃棄物処理委託契約書とは?「5つの原則」と「3つの注意点」をわかりやすく解説

お役立ちコラム

2023/04/01

産業廃棄物処理を実施するうえで避けては通れない存在が「契約書」です。

 

契約書と聞くと、

 

・難しい言葉が並び、結局だれが何をしないといけないのかよくわからない。

・読むのもしんどいのに、ましてや自分で作るなんてもってのほか。

 

と思われている方も多いのではないでしょうか?

 

たしかに漢字も多く、表現も難しいですが、契約書に記載しなければいけないポイントや、注意しなければいけないポイントも決まっています。

 

そこで今回は、これだけは抑えておきたいポイントに絞り、「5つの原則」と「3つの注意点」をわかりやすく解説しています。

 

産業廃棄物初心者の方も、実際に実務をされている方も、ぜひ参考にしてください。

産業廃棄物処理委託契約書とは?

産業廃棄物の処理責任は排出事業者(ごみを出す人や企業)にありますが、自分自身で処理をするのは現実的ではありません。

 

そこで処理の許可を得ている処理業者に委託することになります。

 

「産業廃棄物処理委託契約書(以下、産廃契約書)」とは、排出事業者が廃棄物の処理を業者に委託する際に取り交わす契約書のことです。

 

この産廃契約書には「収集運搬委託契約書」と「処分委託契約書」の2種類があります

 

廃棄物の処理を委託する際に、産廃契約書が締結されていないと罰則の対象となるので注意が必要です。

産業廃棄物処理委託契約書の「5つの原則」

 

産廃契約書は作り手により内容が大きく変わるものではありません。

 

記載しなければならない項目や運用上のルールは決まっています。

 

ここでは産廃契約書を取り扱う上で本当に大切な「5つの原則」について解説します。

 

原則を知ることにより、これまで抱いていた苦手意識もなくなるでしょう。

原則1:二者間契約

排出事業者は処理業者と「二者間契約」を結ぶ必要があります。

 

排出事業者と収集運搬業者、排出事業者と処分業者といったように、委託する処理業者と直接契約しなければいけません。

 

ただし、収集運搬業と処分業の許可を両方取得した業者に委託する場合は、契約書を一つに統合しても問題ありません。

原則2:書面で契約

口頭での産廃契約は認められていません。

 

処理責任を明確にするためにも、必ず書面で契約をしてください。契約書の媒体は紙だけでなく電子も認められています。

 

処理金額や発生場所等、契約内容に変更が生じた場合は覚書を締結しましょう。

原則3:法定記載事項を網羅

排出事業者は委託する廃棄物の情報を処理業者に伝える義務があります。

 

廃棄物処理法により、産廃契約書には以下項目を記載しなければならないと定められているため、しっかり確認しておきましょう。

 

1.  委託する産業廃棄物の種類及び数量

2.  委託契約の有効期間

3.  委託者が受託者に支払う料金

4.  受託者の事業範囲

5.  適正処理のために必要な情報

  ・性状及び荷姿に関する事項

  ・通常の保管状況のもとでの、腐敗、揮発等、性状変化に関する事項

  ・ほかの廃棄物との混合により生じる支障に関する事項

  ・JIS C0950号に規定する有害物質含有マークの表示に関する事項

  ・アスベスト、水銀等、特定産業廃棄物が含まれる場合は、その事項

6.  委託期間中において、上記必要情報に変更が生じた際の伝達方法に関する事項

7.  業務終了後の委託者に対する報告に関する事項

8.  委託契約解除時の未処理産業廃棄物の取り扱いに関する事項

 

上記に加え、収集運搬契約書と処分契約書にはそれぞれ次の項目の記載が必要となります。

 

▼収集運搬契約書

・運搬の最終目的地の情報

・積み替え保管を行う場合、所在地と保管上限

 

▼処分契約

・処分場の場所、方法、処理能力

・最終処分の場所、方法、処理能力

・搬入業者の情報

原則4:契約書に許可証等の写しを添付

産廃契約書には、契約内容により下記の書類を添付しなければなりません。

 

    産業廃棄物収集運搬業の許可証(写し)

    産業廃棄物処分業の許可証(写し)

    無害化処理に係る環境大臣の認定証(写し)

    再利用に係る環境大臣の認定証(写し)

    広域的処理に係る環境大臣の認定証(写し)

原則5:契約終了から5年間の保管

排出事業者は契約終了日から、契約書及び契約書に添付された書類を5年間保存することが義務付けられています。

 

産業廃棄物の処理も終わり、契約書に記載された契約期間も終了していると、ついつい破棄してしまいがちですが、きちんと処理したことを証明するためにも必ず保管するようにしてください。

産業廃棄物処理委託契約書の「3つの注意点」

 

ここまでで産廃契約書の原則に触れ、契約書がどのような内容で構成されているかがお分かりいただけたのではないでしょうか?

 

ここからはどのような点に注意したらよいのか、結局のところ何をしたらダメなのかを「3つのポイント」に絞り解説していきます。

注意点1:再委託は禁止

排出事業者と契約を結んだ処分業者が、委託された廃棄物を別の処分業者に再度委託することは原則禁止されています。

 

処理責任の所在があいまいになり、不適正処理の生じるリスクが高くなるためです。

 

そのため、排出事業者は処分業者を選定する際、委託する廃棄物を受け入れられる処理能力があるかどうかをしっかり見極める必要があります。

注意点2:三社間契約は禁止

排出事業者、収集運搬業者、処分業者、仲介業者等の三者間契約は認められていません。

 

間違いやすい事例として次のようなものがあります。

 

・廃棄物コンサルタントが営業窓口となり、収集運搬業者や処分業者を手配している 

・収集運搬業者が窓口となり、処分業者を手配している

 

上記の場合、排出事業者と直接やり取りしているのは廃棄物コンサルタントや収集運搬業者なので、契約書にも入るのではないかと思われる方も多いのではないでしょうか?

 

しかし、このような場合でも、排出事業者と処分業者というように直接二者間契約を結ぶ必要があります。

 

自社の廃棄物がどのように処理されているか分からないまま処理を進めてしまい、不適正処理につながる可能性があるからです。

 

処理責任が排出事業者にある以上、処理を委託する先のこともしっかり調べるようにしましょう。

注意点3:法定記載事項と添付書類に注意

法律に定められている通りに契約書を作成してもミスは発生してしまいます。

 

特によくあるミスの事例を2つを紹介します。起こりやすいミスのポイントを知り、事前に対策を取っていきましょう。

 

 

    許可証の添付漏れや添付間違い、許可期限切れ

 

収集運搬の許可証は都道府県ごとに取得する必要があります。

 

そのため、広範囲で対応できる収集運搬業者と契約を締結する場合は、許可証の数も多くなるため、添付ミスが起こりやすくなります。

 

また許可証には有効期限があり、知らぬ間に切れてしまっていたという事例も非常に多く、注意が必要です。

 

 

    契約書記載内容と依頼内容が一致しない

 

意外にも多いのが、契約外の廃棄物を依頼してしまったという事例です。

 

これまで廃棄物処理を依頼しているから大丈夫だろう、という理由で契約外の廃棄物も依頼してしまうと委託基準違反となり罰則の対象となります。

 

処分業者も万能ではないため、廃棄物の種類によっては複数の処分業者と契約する必要があります。

 

契約内容と実際の廃棄物の内容が一致しているかは必ず確認しましょう。

抑えるべきポイントはシンプル!

 

産廃契約書は、締結していなかったり、記載内容に誤りがあると罰則の対象となるため、しっかりと確認をする必要があります。

 

契約書と実際に廃棄するものが一致しているかも確認しましょう。

 

「契約書」と聞くと苦手意識を持つ方も多いかもしれませんが、1からすべて覚えるのではなく、ポイントを抑えることが重要です。

 

「Tekisetsu」では、廃棄物の「よく分からない」を分かりやすく発信しています。

 

廃棄物についての疑問は、ぜひ「てきせつ」にお問い合わせください。

 

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