動植物性残さとは?産業廃棄物としての分類からリサイクル手法まで徹底解説|Tekisetsu

Tekisetsu

廃棄物の適切処理を促進する
情報ポータルサイト

動植物性残さとは?産業廃棄物としての分類からリサイクル手法まで徹底解説

お役立ちコラム

2026/04/02

食品工場やレストラン、あるいは薬品製造の現場から日々排出される廃棄物の1つが「動植物性残さ」です。

言葉の響きから「自然に還るものだから、一般のごみと同じでは?」と思われがちですが、事業活動に伴って排出される場合は産業廃棄物として厳格に管理する必要があります。

 

本記事では、動植物性残さの定義、産業廃棄物としての区分、そして近年注目されているリサイクル方法について詳しく解説します。

 

動植物性残さの定義と産業廃棄物における分類

動植物性残さとは、一般的に「原料として使用した動物や植物の固形上の不要物」を指します。

法律(廃棄物処理法)上では、以下の条件を満たすものが産業廃棄物の「動植物性残さ」に該当します。

特定の業種から排出されるもの(業種指定)

(普通)産業廃棄物には「どの業種から出ても産業廃棄物になるもの(20種類中13種類)」と、「特定の業種から出た場合のみ産業廃棄物になるもの(7種類)」があります。

動植物性残さは後者の「業種指定」がある廃棄物です。

 

具体的には、以下の業種から排出されるものが該当します。

・食料品製造業(漬物製造、精肉加工、飲料製造など)

・医薬品製造業

・香料製造業

 

【注意ポイント1】

レストランやコンビニなどの小売・サービス業から出る食べ残しや調理くずは、産業廃棄物の「動植物性残さ」ではなく、「事業系一般廃棄物」に分類されます。

ここを混同すると委託契約やマニフェストの発行で法令違反となるため、注意が必要です。

 

【注意ポイント2】

指定されている業種以外で動植物性残さに該当する廃棄物が発生した場合、対応を間違えると法令違反となる可能性があります。

どのように処理すれば良いのか、該当する行政の担当者に確認しましょう。

具体的な動植物性残さの例

現場でよく見られる動植物性残さには、以下のようなものがあります。

 

[植物性残さ]

野菜くず、果物の皮、茶かす、コーヒーかす、大豆かす(おから)、米ぬか、醸造かす(酒かす・ビールかす)など

 

[動物性残さ]

魚の骨・内臓、肉の脂身・骨、卵殻、貝殻、乳製品の処理残さなど

 

これらは水分を多く含んでいることが多く、放置すると腐敗や悪臭の原因となるため、迅速かつ適切な処理が求められます。

動植物性残さの処理フローと「マニフェスト」

動植物性残さを廃棄する場合、排出事業者はその処理を専門の許可業者に委託するのが一般的です。

許可には収集運搬と処分の区分があり、委託前にそれぞれと処理委託契約書の締結が必要となります。

 

分別と保管: 腐敗を防ぐため、専用の容器に密閉保管します。

 

収集運搬: 産業廃棄物収集運搬業の許可を持つ業者に依頼します。

 

中間処理: 堆肥化、飼料化、または焼却・乾燥が行われます。

 

最終処分: リサイクルできない残渣(灰など)を埋め立てます。

 

この過程で、排出事業者は産業廃棄物管理票(マニフェスト)を交付し、適切に処理されたことを最後まで確認する義務があります。

動植物性残さのリサイクル(再生利用)

昨今のSDGsや「食品リサイクル法」の推進により、動植物性残さを単に焼却処分するのではなく、資源として再活用する動きが加速しています。

① 肥料化(コンポスト)

最も一般的なリサイクル方法です。

微生物の力で発酵・分解させ、堆肥として農地に還元します。

植物性残さは窒素やリン酸を豊富に含むため、良質な肥料になります。

 

② 飼料化(エコフィード)

パンくずや野菜くずなどを加工し、家畜の餌にする手法です。

乾燥処理や発酵処理(液体飼料:リキッドフィーディング)を行うことで、輸入飼料への依存度を下げ、コスト削減にも寄与します。

③ メタン発酵(バイオガス発電)

動植物性残さを発酵させてメタンガスを発生させ、それを燃料にして発電を行う仕組みです。

エネルギー回収と同時に、発酵後の残渣(消化液)を肥料として利用することも可能です。

排出事業者が知っておくべきリスクと注意点

動植物性残さの取り扱いには、特有のリスクが伴います。

 

[悪臭・衛生管理]

水分含有量が高いため、夏場は数日で腐敗が進みます。

近隣住民からの苦情や、工場内の衛生環境悪化を招く恐れがあります。

 

[「動植物性油」との違い]

液体状の油(廃食用油)は、業種に関わらず産業廃棄物の「廃油」に分類されます。

混ざってしまうと処理料金が変わる可能性があるため、確実な分別が必要です。

 

[不法投棄の防止]

委託した業者が不適切に処理をした場合、排出事業者も罰則を受ける可能性があります(排出事業者責任)。

信頼できる業者選びが不可欠です。

資源としての可能性を最大限に

動植物性残さは、適切に扱えば「ゴミ」ではなく、農業やエネルギーを支える貴重な「資源」となります。

企業としては、まず自社の廃棄物が「産業廃棄物」に該当するのか「一般廃棄物」なのかを正確に判断することがスタートラインです。

その上で、処理コストの削減や環境負荷の低減を目指し、リサイクルルートの確保を検討してみてはいかがでしょうか。

 

環境への配慮は、企業のブランド価値向上にも直結する重要な経営課題です。

動植物性残さの適正管理を通じて、循環型社会の実現に貢献しましょう。

本記事に出てきた廃棄物に対応可能な掲載企業は画像をクリック!

【動植物性残さ】

 

【野菜くず】

 

【果物の皮】

 

【茶かす】

 

【コーヒーかす】

 

【大豆かす(おから)】

 

【米ぬか】

 

【醸造かす(酒かす・ビールかす)】

 

【魚の骨・内臓】

 

【肉の脂身・骨】

 

【卵殻】

 

【貝殻】

 

【乳製品】

 

【パンくず】

 

【食用油】

 

条件に合う環境創造企業が見つからない場合はお気軽にお問合せください。

 

完全無料で最適な業者をご紹介します。

 

お問い合わせはコチラ → 問い合わせフォーム

この記事の関連記事

動物のふん尿は産業廃棄物?畜産・動物病院・ペットショップ別の処理方法と注意点

動物のふん尿を事業活動で処理・排出する際、 「産業廃棄物と…

動物のふん尿を事業活動で処理・排出する際、 「産業廃棄物と…

がれき類は産業廃棄物?具体例・コンクリートくずとの違い・処分方法・処理費用を解説

建設工事や解体工事では、コンクリートやアスファルト、レンガな…

建設工事や解体工事では、コンクリートやアスファルト、レンガな…

鉱さいとは?産業廃棄物としての定義・種類・処理方法・リサイクルまで徹底解説

製鉄所や金属精錬工場などから発生する「鉱さい(こうさい)」は…

製鉄所や金属精錬工場などから発生する「鉱さい(こうさい)」は…

ゴムくずは産業廃棄物?定義・処分方法・注意点をわかりやすく解説

製造業や建設業、自動車整備業など、日々の事業活動の中で必ずと…

製造業や建設業、自動車整備業など、日々の事業活動の中で必ずと…

動物の死体の処理は「産業廃棄物」?状況別の正しい処理ルールを徹底解説

散歩道や所有する土地、あるいは事業敷地内で動物の死体を発見し…

散歩道や所有する土地、あるいは事業敷地内で動物の死体を発見し…

動物系固形不要物とは?産業廃棄物となるケースや間違えやすい法分類との違いをわかりやすく解説

「動物系固形不要物」という言葉、聞き慣れない方も多いかもしれ…

「動物系固形不要物」という言葉、聞き慣れない方も多いかもしれ…

動植物性残さとは?産業廃棄物としての分類からリサイクル手法まで徹底解説

食品工場やレストラン、あるいは薬品製造の現場から日々排出され…

食品工場やレストラン、あるいは薬品製造の現場から日々排出され…

繊維くずは産業廃棄物?定義・処理方法・排出事業者の注意点を徹底解説

アパレル業界や製造工場、建設現場、清掃業務などの現場では、ウ…

アパレル業界や製造工場、建設現場、清掃業務などの現場では、ウ…

新着記事はこちら

新着記事はこちら

ヤマショー金属_スタンダードプラン