廃棄物を分別しないことによる「5つの不都合な真実」
お役立ちコラム
2023/08/01
近年、廃棄物の「分別」に対する意識はかなり上がってきています。
環境負荷の低減だけでなく、分別することにより得られるメリットについても広く認知されてきました。
しかしながら、意識は上がってきましたが、実際に現場に落とし込まれているかというと必ずしもそうではないのが現実です。
「現場はそこまで考える余裕がない」という声が聞こえてきそうですが、そのような状況だからこそ、今一度、分別する意義について考えてみる必要があると言えます。
今回は、分別しないことによる「5つの不都合な真実」という切り口で、分別する意義を分かりやすく解説していきます。
廃棄物の分別は当たり前
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リサイクルが当たり前でない時代は、きちんとリサイクルをしている企業が、していない企業よりも信用がおけると選ばれてきました。
しかし、今はリサイクルをするのは当たり前で、いかに環境負荷を抑え、持続可能な社会に貢献しているかという点が、企業を選択する基準として見られています。
持続可能な社会に貢献する取り組みは、一部の人間によるものではなく、我々一人一人の活動の積み上げにより成されるものです。
その最もシンプルかつ身近な取り組みこそ「分別」となるのです。
今は、分別をすることによりプラス評価をもらえるのではなく、分別していないことによりマイナス評価を与えられてしまうのです。
排出事業者責任として、これまで以上に求められることが多くなる
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適正処理や高いレベルのリサイクルは処理業者の努力だけでは限界があります。
そのため、排出事業者に求められるレベルも必然的に高くなると言えます。
よくある例としては、
・埋立をしない処理の実施
・一定水準以上のリサイクル率の継続
・リユースの推奨
などが挙げられます。
また、取引先や社内だけでなく、処理業者からも高い分別レベルなどを求められるケースが増えてきています。
これまで以上に排出事業者責任として、求められることは多くなってきていると言えます。
分別しないことによる「5つの不都合な真実」
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分別をするメリットについては広く認知されていますが、分別しないことによるデメリットについてはどうでしょうか。
一般的にメリットの反対をイメージされることが多いですが、実はそれだけではありません。
見落としがちですが、分別しないことにより、あらゆるリスク発生の可能性が高まるということがあります。
ここでは具体的に、排出事業者が分別をしないことによる「5つの不都合な真実」について解説します。
不都合な真実1:処理コストが上がる
高いレベルのリサイクルを実施するためには分別が必須です。
分別を処理業者側で行うとなると、その分のコストが処理費用という形で排出事業者に返ってきます。
処分工場へ搬入してからの分別は、発生の段階で分別するより手間が大きくなることが多いからです。
また、分別することにより有価物を得られる可能性がありますが、分別を行わないことにより収益化の機会損失につながります。
不都合な真実2:排出する廃棄物量が増加する
企業として、年間で発生している廃棄物の量は、マニフェストの情報により明確になります。
発生する廃棄物量は、多いよりも少ない方が持続可能な社会に貢献していると見られます。
そのため、分別をして有価物やリユースとして活用した場合と比較すると、見え方としては不利に働いてしまいます。
不都合な真実3:リサイクル率が下がる
発生する廃棄物の量が同じであったとしても、資源としてリサイクルできているのと、埋立処理をしているのではリサイクル率に大きな差が生じます。
分別した場合と比較して、分別しない場合は埋立処理をしなければならない可能性が高くなります。
リサイクル率を意識した取り組みをしている企業と比較して、取引先として選ばれる可能性が低くなる可能性があります。
不都合な真実4:火災などのリスクが増える
分別を行わないことにより、危険物の混入リスクが高まります。
特にバッテリーの混入による火災事故は非常に多く、処理工場での発生だけでなく、排出事業者での保管中も、同様にリスクがつきまとってきます。
具体的には、保管容器の底にリチウムイオンバッテリーが混入し、その他の廃棄物投入による圧力で発火するという事例があります。
不都合な真実5:処理業者が受け入れを拒否する
廃棄物の状態によっては、そもそも処理業者が引き取ってくれないということもあります。
「処理費用は高くなるが引き取ってもらえるだろう」という声もよく聞きますが、必ずしもそうではありません。
気を付けなければいけないポイントを知ることにより対策が打てる!
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分別をしないことによる不都合な真実という側面から分別の意義について見てきました。
まずは気をつけなければならないポイントを知ることが重要です。
ポイントを押さえることにより、自社の課題が明確となり、対策が打てるようになります。
改めて、社内の廃棄フローを確認してみてはいかがでしょうか。
「てきせつ」では、廃棄物の押さえておきたいポイントについて分かりやすく発信しています。
その他にも、産業廃棄物に関するお悩みがある方はお気軽にお問い合わせください。
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