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災害廃棄物は産業廃棄物?一般廃棄物?種類や処分までの流れをわかりやすく解説

お役立ちコラム

2023/09/30

災害大国と言われている日本においては、いつ何時どんな災害に見舞われるか分かりません。

 

地震や台風が過ぎ去った後の大きな問題として「災害廃棄物」があり、災害からの復旧をスムーズに行えるかどうかは、この災害廃棄物の迅速な処理が鍵となります。

 

今回は、災害廃棄物の種類や処分までの流れをわかりやすく解説していきます。

災害廃棄物とは?

 

災害廃棄物とは、地震や台風、津波といった自然災害により発生した廃棄物のことです。

 

倒壊した家屋や商業施設といった建築物や、浸水などで壊れたり、使えなくなってしまった家電や畳、生活用品などが含まれます。

 

災害廃棄物は一度に大量発生するため、まとめて処理を行うのが難しく、仮置きをしながら分別、処分しなければなりません。

 

災害はどのタイミングで発生するかわからないため、発生した際の処理の流れを把握しておきましょう。

災害廃棄物は産業廃棄物と一般廃棄物のどっち?

 

災害廃棄物は「一般廃棄物」に分類されます。

 

普段の生活の中から発生する廃棄物とはかけ離れているため、イメージしづらいかもしれませんが、産業廃棄物は「事業活動に伴って発生する廃棄物」であるため、災害廃棄物は該当しません。

 

そのため、災害廃棄物の処理責任は市町村などの各自治体が処理の責任を持つことになります。

災害廃棄物は主に7種類

 

災害廃棄物は主に次の7種類に分類されます。

種類1:可燃系混合物

廃プラスチックや木くず、紙くず、繊維くずなど、可燃物が多い災害廃棄物を「可燃系混合物」と呼びます。

 

長く保管をしていると、内部が発酵し、温度上昇により発火する恐れがあるため、保管時には火災対策が必要です。

種類2:不燃系混合物

金属くずやガラスくず、がれき類など、不燃物が多く含まれる災害廃棄物が「不燃系混合物」に分類されます。

種類3:木質系混合物

木材が中心となった災害廃棄物が「木質系混合物」です。

 

災害により流出した木造住宅のような建造物や構造物などが木質系混合廃棄物と呼ばれます。

 

木質系は目視でわかりやすく、最初の段階で分別されていきます。

種類4:コンクリート系混合物

鉄筋コンクリートの建造物や住宅の基礎などの解体が原因で発生したコンクリートがらが主体の混合物を「コンクリート系混合物」と呼びます。

種類5:金属系混合物

金属サッシや鉄骨、鉄筋、家電や機械類など、金属がメインとなる災害廃棄物が「金属系混合物」です。

種類6:土砂系混合物

地震や台風による土砂崩れや洪水による泥がメインの廃棄物を「土砂系混合物」と呼びます。

種類7:津波堆積物

津波により海底から巻き上げられた土砂や泥状物が陸に体積した状態のものを「津波堆積物」と呼びます。

 

化学物質や有害物質が含まれる場合があるため、処理する際は分析が必要です。

災害廃棄物を処理するまでの4ステップ

 

多くの種類に分類される災害廃棄物ですが、どのような手順で処理を進めていけばよいのでしょうか。

 

ここでは災害廃棄物処理するまでのステップを4つに分けて解説します。

ステップ1:被災現場(被災地域)からの運び出し

災害発生場所から廃棄物を撤去します。

 

運び出しの際に、荒分別を行い、仮置き場に搬入することが重要です。

 

また、人命救助や救援物資の運搬に関わるルートを確保するための場所から実施する必要があります。

ステップ2:一次仮置き場で粗選別、分別、保管

一次仮置き場では、運び込まれた廃棄物をより細かく分別し、保管する場所です。

 

可燃物や不燃物、資源物に分けることにより、その後の処理効率が大きく変わるため、最も重要なセクションと言えるでしょう。

ステップ3:二次仮置き場の移動式・仮設処理施設で中間処理

二次仮置き場では、一次仮置き場ではできなかった細かい分別や、仮設処理設備による中間処理を行います。

 

減容や種類ごとの分別は、その後の処理施設での処理効率に大きく影響します。

ステップ4:処理施設で中間処理・最終処分・再資源化

一次、二次仮置き場で分別や減容された廃棄物は処理場で最終処分もしくは再資源化されます。

災害廃棄物を処理する際の3つの注意点

 

災害はいつ発生するかわかりません。

 

そのため、事前にどのような手順で進めていくのか、何に注意しなければならないのかといったことを認識しておく必要があります。

 

災害廃棄物を処理する際の注意点を見ていきましょう。

注意点1:仮置き場となる用地の選定

災害は広範囲に広がる可能性があります。

 

廃棄物の保管場所として、1箇所だけではなく複数箇所の選定が必要です。

 

また、過去の事例より、災害廃棄物は処理するまでに1年以上かかるケースが多いため、用地として選定する場所は1年以上使える場所が望ましいです。

 

そして、長く廃棄物を保管するため、万が一の漏洩や飛散に備えて、住宅や学校といった設備が近くにないような場所を選定しなければなりません。

注意点2:分別作業時の有害廃棄物の有無

分別作業を行う際、素材ごとだけではなく有害物質が含有している恐れがあるものも分ける必要があります。

 

よくあるものとしてアスベストやPCBが挙げられます。

 

有害物質が含有している恐れがある製品や部品を作業員間で周知、教育した上で分別作業にあたることが、復旧までの速度を上げることにつながります。

注意点3:仮置き場では安全に一次保管

種類ごとに分別された廃棄物でも、腐敗、発酵などで発火する恐れがあります。

 

そのため、堆積物間の距離は2メートル以上設けなければならず、高さは5メートルまでと指定されています。

 

また、バッテリーは火災の原因となるため、必ず廃棄物の山から取り除き、別で保管しなければなりません。

過去に災害廃棄物が発生した3つの事例

 

過去に発生した災害の中で、特に災害廃棄物の発生量が多かった事例を紹介します。

事例1:阪神・淡路大震災

【1995年1月17日発生】マグニチュード7.3

 

発生した災害廃棄物量:約1450万トン

事例2:東日本大震災

【2011年3月11日発生】マグニチュード9.0

 

発生した災害廃棄物量:約2000万トン

事例3:2019年の台風15・19号

発生した災害廃棄物量:約215万トン

万が一に備えて災害廃棄物の処理方法を理解しておきましょう

 

廃棄物の処理は自分には直接関係ないと思われる方も多いかもしれませんが、災害は全員に共通することです。

 

万が一に備えて、処理方法や注意点を知っておくだけで、二次災害を防いだり、処理完了までの時間を短縮できたりします。

 

「てきせつ」では、一般的な廃棄物についてだけでなく、災害廃棄物といったあまり馴染みのない廃棄物についても幅広く発信しています。

 

その他にも、産業廃棄物に関する疑問や困りごとがある方はお気軽にお問い合わせください。

 

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