自動車リサイクル法とは?概要や背景、料金をわかりやすく解説
お役立ちコラム
2023/11/01
私たちの生活に欠かすことのできない「自動車」ですが、日本国内で年間4〜500万台も廃棄されています。
自動車には貴重な資源が多く使われているため、そのまま捨てられてしまってはもったいないですよね。
自動車に使われている資源の循環を促進するために制定されたのが「自動車リサイクル法」です。
そこで今回の記事では、自動車リサイクル法の概要や対象となる車・部品、事業者や購入者の役割について、わかりやすく解説します。
自動車リサイクル法とは?目的や背景

自動車リサイクル法とは、自動車を廃車する時にかかるリサイクル費用を自動車の購入者が負担することを定めた法律です。
自動車には貴重な資源が多く使われていますが、総重量の約2割に当たる「シュレッダーダスト」と呼ばれる自動車の解体くずは、主に埋立処分に回されていました。
国土の狭い日本では、埋立処分場がひっ迫しており、処分費が高騰してきたことから、不法投棄や不適正処理などのリスクが高まっていました。
このような背景があり、自動車に関する資源循環と適正処理を推進するために、2005年に自動車リサイクル法が施行されました。
自動車リサイクル法の対象となる車

自動車リサイクル法では、乗用車やトラック、バスなど特殊車両を含むほとんど全ての自動車が対象となります。
ただし、一部の例外として、被けん引車、二輪車、大型・小型特殊自動車、農業・林業機械、スノーモービルなどは、自動車リサイクル法の対象外となります。
自動車リサイクル法の対象となる3種類の部品

自動車リサイクル法でリサイクル対象となるのは「エアバッグ類」「フロン類」「シュレッダーダスト」の3種類です。
種類1:エアバッグ類
エアバッグは自動車で事故を起こした時にドライバーを守る役割があるため、強度を上げています。
そのため、構造が複雑で他のパーツと一緒にリサイクルすることが難しいため、個別にリサイクルする必要があります。
種類2:フロン類
自動車に付属しているカーエアコンの冷媒として使われているフロン類は、オゾン層の破壊や地球温暖化の原因となるため、適正に回収・破壊をする必要があります。
種類3:シュレッダーダスト
シュレッダーダストは、自動車を解体・破砕した後に金属を磁力選別し、残ったガラスやプラスチック、ゴムなどが混ざった破砕くずです。
自動車リサイクル法におけるリサイクル料はいつ支払うの?

自動車リサイクル法において、リサイクル料は原則として「自動車の購入時」に支払います。
自分がリサイクル料を支払った車を売却する際には、次の所有者から自動車の売却益に加えて、購入時に支払ったリサイクル料相当の金額を得られます。
自動車リサイクル法に関わる事業者や購入者の役割

自動車リサイクル法には、自動車の所有者や自動車のメーカーだけでなく、様々な事業者が関係しています。ここからは、それぞれの関係者の役割を1つずつ解説します。
役割1:車の所有者
自動車の購入時にリサイクル料金を支払う。廃車の際には、自治体に登録された引取業者へ引き渡す。
役割2:関連事業者
【引取業者】
自動車の最終所有者から廃車を引き取り、フロン類回収事業者または解体業者に引き渡す。
【フロン類回収業者】
廃車からフロン類を適正に回収、破壊を行い、自動車メーカーまたは輸入業者に引き渡す。
【解体業者】
廃車を解体し、エアバッグ類を回収後、自動車メーカーまたは輸入業者に引き渡す。
【破砕業者】
廃車の破砕処理を行い、シュレッダーダストを自動車メーカーまたは輸入業者に引き渡す。
役割3:自動車メーカー・輸入業者
自社製造または自社が輸入した自動車が廃車になった場合には、その自動車から発生したシュレッダーダスト、エアバッグ類、フロン類を引き取り、リサイクルする。
※参照:自動車リサイクル法とは(経済産業省)
自動車リサイクル法で発生する料金

自動車リサイクル法におけるリサイクル料は自動車のメーカーや車種により異なりますが、以下に目安となる料金水準をご紹介します。
※加えて、資金管理料金290円(新車購入時、H29.4.1改定)または410円(廃車時、H29.4.1改定)、情報管理料金130円(H24.4.1改定)が必要。
※参照:自動車リサイクル法とは(経済産業省)
自動車リサイクル法に違反した時の罰則

無登録・無許可で使用済み自動車から再利用部品などの取り外しを行った場合には、自動車リサイクル法の違反として「1年以下の懲役又は50万円以下の罰金」が課せられます。
さらに、廃棄物処理法における許可を取得していない場合には、廃棄物処理法における無許可営業として「5年以下の懲役又は1,000万円以下の罰金」が課せられます。
自動車リサイクル法を正しく理解して適切に対応しましょう

自動車大国日本では多くの自動車が製造されており、その分だけ廃車される自動車の数も多いです。
今後も自動車を作り続けて、日本経済を支えるためにも、自動車のリサイクルを適正に行い、資源循環と環境保護に努めなければなりません。
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