産業廃棄物の汚泥とは?8種類の処分方法をわかりやすく解説
お役立ちコラム
2023/11/01
食品工場や工事現場などから発生する汚泥は産業廃棄物として処理しなければなりません。
汚泥と一言で言っても、その性状や発生工程、種類が様々であるため、詳しく知らないという方も多いのではないでしょうか。
今回は、産業廃棄物の汚泥について、種類や処理方法をわかりやすく解説していきます。
汚泥とは?主に2種類に分類

汚泥とは、工場排水の処理工程や各製造業の製造工程において発生する泥状の廃棄物です。
汚泥の発生工程上、不特定多数の物質が混ざる可能性があるため、処理をする前に有害物質が含まれていないかの確認が必要となり、含有している物質によっては、特別管理産業廃棄物として処理しなければならない場合もあります。
汚泥は大きく次の2種類に分けられます。
分類1:有機物汚泥
主に、食品工場や下水処理場など有機汚濁排水を処理する場所で発生します。
代表例:食品工場、生活排水、有機化学物質の活性汚泥
分類2:無機物汚泥
主に、金属工場や土木工事の現場など、金属や砂を多く含む排水を処理する場所で発生します。
代表例:赤泥、けい藻土かす、腐白土
汚泥の比重

産業廃棄物の多くは重量に単価をかけて処理金額を確定させます。
そのため、産業廃棄物の重量を予め把握する必要性が出てくるのですが、見た目で重量を判断することは困難です。
そこで「比重」という考え方が役に立ちます。
産業廃棄物にはこれまで記録されているデータから、品目別に体積と重量の関係性を調べ、比重換算係数(t/m3)というものが設定されています。
つまり、廃棄物の体積からおおよその重量が把握できるということです。
例として、汚泥の場合を考えてみましょう。
汚泥の換算係数は1.1であるため、5m3あるとした場合、次のようにして重量が計算できます。
1.1(t/m3)×5m3=5.5t
汚泥が産業廃棄物に占める割合
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環境省の令和元年度実績調査によると、総排出量は3億8,596万トンに対して、次のような割合で発生しています。
発生量1位:汚泥 1億7,084万トン(44.3%)
発生量2位:動物のふん尿 8,079万トン (20.9%)
発生量3位:がれき類 5,893万ト (15.3%)
実は、汚泥は産業廃棄物の中で最も排出されている廃棄物です。
発生量の多い上位3位までで80%以上を占めるのです。
汚泥の代表的な処理方法8選

汚泥の性質や含有している成分によって適切な処理方法は異なります。
ここでは、処理方法として、よくある方法をご紹介していきます。
処理方法1:セメント原料化
セメントの原料として、石灰石やケイ石、粘土などが使用されます。
下水汚泥の成分は粘土と似ていることから、セメントの原料としてリサイクルができます。
処理方法2:焼却
汚泥を減容させるためのリサイクル方法です。
焼却の際に発生した熱エネルギーを発電や温水利用などに展開するケースもあります。
ただし、汚泥の状態によっては焼却後に、燃え殻やばいじんといった汚泥とは違う廃棄物が発生する可能性があります。
処理方法3:溶融
廃棄物を融点以上の温度で加熱し、含有している成分を抽出したり、有害物質を無害化したりできるリサイクル方法です。
溶融することにより廃棄物全体の体積を減らすことにもなります。
処理方法4:造粒固化
造粒固化とは、廃棄物に特殊固化剤や薬剤などを添加し、粒状にするリサイクル方法です。
主に無機汚泥を混ぜ合わせることにより骨材などに再利用されています。
処理方法5:埋め立て
これ以上減量化ができなくなった汚泥は最終処分地に埋め立てられます。
汚泥の種類や形状により、処理業者の対応が変わる可能性があるため、事前に処理業者へ荷受けしてもらえるのか含めて確認するようにしましょう。
処理方法6:油水分離
重力や遠心力、または加熱などにより、汚泥に含まれている水分と油分を分離するリサイクル方法です。
抽出した油分は、再生重油として活用されることもあります。
処理方法7:堆肥化
堆肥化は、主に有機汚泥に対して行われるリサイクル方法で、有機汚泥を発酵させて、堆肥の原料として再利用します。
処理方法8:メタン発酵
下水の処理場や食品工場で発生する有機汚泥をメタン発酵させ、その際に発生したメタンガスを発電に利用するリサイクル方法です。
また、メタン発酵後に生じる残渣も、堆肥原料として再利用できます。
汚泥の種類を正しく理解して適切に処理しましょう
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汚泥は日本で発生している産業廃棄物の中で最も多くの割合を占めています。
工場や工事現場といったあらゆる場面で発生する廃棄物であるため、リサイクル方法についての正しい知識と選択肢を持ち、最も効果の高い方法を実施していきましょう。
「てきせつ」では、廃棄物の処理方法だけでなく、どんなリサイクル方法があるのかといった情報についてもわかりやすく発信しています。
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