産業廃棄物の最終処分場の残余年数はあと20年!?今私たちにできること
お役立ちコラム
2024/08/01
私たちの生活の中で、様々な産業活動によって日々大量の廃棄物が発生しています。
その中でも、リサイクルやリユースが困難な産業廃棄物は最終処分場と呼ばれる施設に埋め立てられています。
しかし、近年深刻な問題となっているのが、最終処分場の残余年数の不足です。
20年後には産業廃棄物の最終処分場が満杯になってしまうという予測も出ています。
今回は、産業廃棄物の最終処分場について詳しく解説し、残余年数が減少する背景や問題点、私たち一人ひとりができる取り組みについてご紹介していきます。
最終処分場とは?

最終処分場は、リサイクルや再利用ができない廃棄物を環境に悪影響を与えることなく安全に埋め立てる施設です。
私たちの生活や産業活動から排出される廃棄物のうち、再利用やリサイクルができないものがここに運ばれてきます。
最終処分場は、環境保護と廃棄物管理の観点から非常に重要な役割を果たしているのです。
最終処分場の種類

最終処分場は、埋め立てる廃棄物の種類や特性によって3つのタイプに分類されます。
種類1:遮断型処分場
遮断型処分場は、一定の基準を超えた有害な産業廃棄物を完全に隔離するための最も厳重な処分場です。
コンクリートで囲われた水密性の高い構造を持ち、有害物質が外部環境に漏れ出さないよう設計されています。
遮断型処分場で処分される廃棄物には「燃えがら、汚泥、ばいじん、鉱さい(基準値を超えるもの)」があります。
現在は、遮断型処分場に入る基準値を下回るように中間処理が行われているため、遮断型の処分施設の数は減少しています。
種類2:安定型処分場
安定型最終処分場とは、有害物や有機物等が付着していない廃プラスチック類、がれき類等の分解せず安定型である一定の産業廃棄物(安定型産業廃棄物)を、埋立処分することが認められている処分場のことです。
安定型処分場で処分される廃棄物には「廃プラスチック類、ゴムくず、金属くず、ガラス及び陶磁器くず、コンクリートくず、がれき類、これらに準ずる環境大臣が指定した品目」があります。
これらの廃棄物は化学変化や腐敗が起こりにくいため、遮水工や水処理施設はありませんが、安定型産業廃棄物以外の廃棄物が混入しないように展開検査が義務付けられています。
種類3:管理型処分場
管理型処分場は、基本的には安定型及び遮断型処分場への処分に該当しない産業廃棄物が対象となります。
埋立処分された廃棄物の分解や有害物質の溶出などに伴い、ガスや汚水が発生するため、環境汚染や事故防止のため十分な管理が求められます。
20年後に最終処分場がなくなるって本当?

「最終処分場がなくなるって本当?」「ごみが捨てられなくなるの?」という話を耳にしたことがある方もいるのではないでしょうか。
この問いに答えるために、最終処分量の推移と最終処分場の数、残余年数について見ていきましょう。
最終処分量の推移

環境省の統計によると、日本の廃棄物の最終処分量は年々減少傾向にあります。
1990年代初頭には年間約1億トンだった最終処分量が、2010年ごろから約2000万トンにまで減少しており、2020年度の最終処分量は1281万トンとなっています。
これは、リサイクル技術の向上や3R(Reduce, Reuse, Recycle)の取り組みの成果と言えるでしょう。
最終処分場の数と残余年数

2022年4月1日時点での、全国の産業廃棄物最終処分場の数は、1568施設です。
このうち、安定型が931施設、遮断型が22施設、管理型が615施設となっています。
そして、各処理施設の残存容量と廃棄物の排出量から計算した残余年数は19.7年となっており、前年の試算よりも2.4年増加しています。
これは、リサイクル技術や環境意識の向上によって得られた結果と言えます。
残余年数として約20年という試算が出ているからといって、20年後に埋立地がなくなるというわけではありませんが、これからの私たち一人ひとりの行動によって残余年数は大きく変化していくでしょう。
最終処分場の問題解決に向けて私たちにできること

最終処分場の問題は、私たち一人ひとりの行動で大きく改善できます。
取組み1:ごみの削減
使い捨て製品の使用を控え、耐久性の高い製品を選ぶことで、ごみの発生量を減らすことができます。
取組み2:分別の徹底
正しい分別を行うことで、リサイクル率を向上させ、最終処分量を減らすことができます。
取組み3:リサイクル、リユース製品の積極的な活用
リサイクルやリユース製品を選ぶことで、資源の循環を促進し、新たな廃棄物の発生を抑制できます。
産業廃棄物の適正処理は「てきせつ」にお任せ

最終処分場の残余年数問題は、私たちの生活や環境に直結する重要な課題です。
しかし、解決不可能な問題ではありません。
私たち一人ひとりが日常生活の中で意識を高め、具体的な行動を起こすことで、大きな変化を生み出すことができるのです。
産業廃棄物の適正処理を推進するポータルサイト「てきせつ」では、企業のリサイクル率を向上させるサポートをしています。
お困りの方はお気軽にお問い合わせください。
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