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バーゼル条約とは?3分類の規制対象や2021年の改正内容をわかりやすく解説

お役立ちコラム

2024/08/01

プラスチックの扱いが大きく変化

 

私たちの日常生活に欠かせないプラスチック製品。

 

便利さの裏で、その廃棄物が地球環境に深刻な影響を与えていることをご存知でしょうか?

 

 国際的な廃棄物管理の枠組みである「バーゼル条約」が2021年に大きく改正され、プラスチック廃棄物の取り扱いが変わりました。

 

この改正は、私たちの生活や企業活動、そして地球環境にどのような影響を与えるのでしょうか?

 

 今回は、バーゼル条約の概要から最新の改正内容まで、サステナビリティの観点からわかりやすく解説していきます。

バーゼル条約とは?

 

バーゼル条約は、1989年にスイスのバーゼルで採択された国際条約で、正式名称は「有害廃棄物の国境を越える移動及びその処分の規制に関するバーゼル条約」です。

 

1992年に発効され、有害廃棄物の越境移動を規制し、環境に配慮した適正処理を目指しており、先進国から発展途上国へのゴミ輸出による環境問題に対処するために策定されました。

 

主な規定として、有害廃棄物の輸出入における事前通告と同意取得の義務付け、締約国間での輸出入禁止、国内処理の原則などがあります。

 

不法取引が行われた場合、輸出者には自国への引き取り義務が課せられます。

 

また、規制対象の廃棄物移動には移動書類の携帯が必要です。

 

バーゼル条約は、国際的な廃棄物管理の基準として重要な役割を果たしているのです。

バーゼル条約の目的

 

バーゼル条約の目的は、有害廃棄物の国境を越える移動とその処分を規制する国際的な枠組みを定めることです。

 

具体的には、処理コストの安い途上国への有害廃棄物の不適切な持ち込みを防止し、人の健康と環境を保護することを目指しています。

 

また、国境を越えた有害廃棄物の移動に関する責任問題を明確にする役割も果たしていると言えるでしょう。

 

条約制定の背景には、イタリアの廃棄物処理業者がナイジェリアの漁港に有害廃棄物を不法投棄したキアン・シー号事件のような国際問題がありました。

 

バーゼル条約は、このような事態の再発を防ぎ、地球規模での環境保護と健康維持を実現するための重要な国際的取り決めとなっています。

バーゼル条約の規制対象となる産業廃棄物

 

バーゼル条約では、「廃棄物」であり「有害な特性を有するもの」を規制対象としています。

 

「廃棄物」としては、バーゼル条約附属書Ⅳに掲げられている最終処分やリサイクル等の処分作業がなされるものを指し、「有害な特性」としては、次のいずれかに該当するものを指しています。

 

・特定の排出経路から排出された廃棄物又は有害物質を含む廃棄物であって、有害な特性を有するもの

・家庭系廃棄物

・締約国の国内法令により有害であるとされている廃棄物

 

具体的には、鉛蓄電池や廃駆除剤、廃石綿、めっき汚泥、シュレッダーダストなどが該当します。

【2021年】バーゼル条約の改正内容

 

2021年1月1日から適用されたバーゼル条約の改正は、特にプラスチック廃棄物に焦点を当てたものです。

 

この改正により、プラスチック廃棄物の国際的な移動がより厳しく規制されることになりました。

 

改正内容は以下の3つの分類で実施されており、これにより全ての廃プラスチックに対してバーゼル条約の規制対象となるのか、対象外となるのかが明確に規定されました。

分類1:附属書Ⅱ(Y48)【規制対象】

特別な考慮が必要なプラスチック廃棄物として附属書VIIIとIXを除くプラスチックごみが追加されました。

 

これまでは附属書Ⅷに明記されている有害なプラスチック廃棄物のみが規制対象でしたが、今回の改正で有害ではないが汚れているものといったように規制の対象範囲内となりました。

分類2:附属書Ⅷ(A3210)【規制対象】

これまでの有害物質のリストに、廃棄の経路や化学的性質などから有害な特性を示す廃プラスチックが有害廃棄物として追加されました。

分類3:附属書Ⅸ(B3011)【規制対象外】

規制対象とならない廃プラスチックのリストに、リサイクルに適したプラスチックの範囲をより明確にしたもの。

今後は日本国内でのプラスチック処理ニーズが高まる

 

廃プラスチックの海外への輸出規制が強化されたことにより、日本国内での処理が余儀なくされました。

 

バーゼル条約の改正は日本国内のプラスチック処理能力を引き上げ、2022年のマテリアルリサイクル量は前年よりも約35%向上しています。

 

サーキュラーエコノミーの実現に向けて、マテリアルリサイクルができるような良質なプラスチックは、今後、国内で大きな争奪戦になることが予想されます。

産業廃棄物の適正処理は「てきせつ」へ

 

バーゼル条約の改正は地球規模での環境保護と資源の有効利用を促進することを目的としています。

 

日常生活でのプラスチック使用量を減らしたり、適切な分別とリサイクルを心がけたり、私たち一人一人にできることを実施していきましょう。

 

また、企業や政府の取り組みにも注目し、持続可能な社会の実現に向けて積極的に協力していくことが重要です。

 

産業廃棄物の適正処理を推進するポータルサイト「てきせつ」では、企業のリサイクル率を向上させるサポートをしています。

 

お困りの方はお気軽にお問い合わせください。

 

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