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バイオマス発電とは?主要3方式やメリット・デメリットをわかりやすく解説

お役立ちコラム

2024/08/01

私たちの生活に必要な「電力」ですが、現在主に使われている火力発電や原子力発電は様々な問題を抱えており、次に主力となる発電システムが求められています。

 

そのような中で、地球温暖化対策や循環型社会の実現に向けて注目が集まっているのが「バイオマス発電」です。

 

そこで今回は、バイオマス発電の概要や発電方式、メリット・デメリットについてわかりやすく解説します。

バイオマスとは?

 

バイオマスとは、石油などの化石燃料を除いた、動植物由来のエネルギー資源を指します。

 

例として、トウモロコシから作られる「バイオエタノール」があり、自動車の燃料に利用されます。

バイオマス発電とは?

 

バイオマス発電は、バイオマス燃料を燃焼させたり、発酵して発生するメタンガスを利用した発電方法です。

 

このエネルギーは、植物などの再生によって持続的に生産できるため、再生可能エネルギーとして注目されています。

バイオマス発電の3つの方式

 

バイオマス発電は、燃料の種類に応じて以下の3つの方式に分類されます。

方式1:直接燃焼方式

直接燃焼方式は、木質ペレットや木質チップ、可燃ごみ、廃油を直接燃焼させ、発生した蒸気でタービンを回して発電する方法です。

 

火力発電と同じ原理であり、燃料の加工プロセスが少ないのが特徴です。

 

燃料は主に間伐材や木くずなどで、構造が単純で他の方式に比べて管理が容易です。

方式2:熱分解ガス化方式

熱分解ガス化方式では、バイオマスをガスに変換し、そのガスを燃焼して発電します。

 

これにより燃焼効率が向上し、発電効率が高くなります。

 

主に間伐材や木くず、野菜くずをガスに変換することで実現されます。

 

この方式では、ガスを直接タービンで使用するため、効率的なエネルギー利用が可能です。

方式3:生物化学的ガス化方式

生物化学的ガス化方式は、家畜のふん尿や生ゴミを発酵させて発生するメタンガスを利用します。

 

メタンガスは燃焼効率が高く、水分を含んだままでも処理が可能です。

 

主な燃料は家畜のふん尿や汚泥汚水などで、バイオガスとしてタービンを回します。

 

加工が少なく、効率的にバイオマスをエネルギーに変換できるのが特徴です。

バイオマス発電の3つのメリット

まずはバイオマス発電のメリットを3つ解説します。

メリット1:安定した発電量を確保できる

バイオマス発電は、燃料さえあれば天候や時間に左右されず安定した発電が可能です。

 

これは太陽光や風力発電と異なり、自然条件に依存しないため、常に安定した電力供給を確保できます。

 

特に災害時などのリスク分散にも役立ちます。

メリット2:カーボンニュートラルな発電を実現

バイオマス発電は、バイオマス燃料が成長過程で吸収したCO2を再放出するため、CO2排出量が実質ゼロになるカーボンニュートラルな発電方式です。

 

これにより、温室効果ガスの削減に貢献し、地球温暖化の防止につながります。

メリット3:資源循環性が高く環境負荷軽減に貢献

バイオマス発電は、廃材や生ごみ、家畜のふん尿など、従来は廃棄されていた資源を有効活用します。

 

これにより廃棄物の削減と資源の有効利用が実現し、地域環境の改善と循環型社会の構築に貢献します。

 

また、地域資源の活用は新たな産業や雇用の創出にもつながります。

バイオマス発電の3つのデメリット

続いて、3つのデメリットを解説します。

デメリット1:化石燃料も原料調達コストが高い

バイオマス発電は、バイオマス燃料の調達コストが高いというデメリットがあります。

 

日本では多くのバイオマス燃料を輸入に依存しており、国内での調達にも制限があるため、安定した供給が難しくなっています。

 

このため、輸入燃料の価格変動にも大きく影響を受けます。

デメリット2:発電効率が低い

バイオマス発電は他の再生可能エネルギーと比べて発電効率が低いです。

 

燃料の収集、運搬、管理にも多くのコストがかかり、効率的な発電を実現するための技術的な課題も存在します。

 

これにより、発電コストが高くなり、他の発電方法と比べて費用対効果が低くなることがあります。

デメリット3:廃棄物系バイオマス(バイオガス)における廃液処理

バイオマス発電で使用される廃棄物系バイオマス、特にバイオガス発電では、発酵過程で発生する廃液の処理が問題となります。

 

これらの廃液は適切に処理しなければ環境汚染の原因となるため、追加の処理設備やコストが必要になります。

 

適切な廃液処理が求められることから、運用の難易度が高くなります。

バイオマス発電の国内での取り組み事例

 

ここでは福島県会津若松市の事例をご紹介します。

 

福島県会津若松市では、木質バイオマス発電を通じてエネルギーの地産地消と地域活性化を進めています。

 

市は「バイオマスタウン構想」と「スマートシティ会津若松」を策定し、持続可能で安心な街づくりを推進。

 

2013年から生ごみや間伐材の利用率を高める計画を開始し、市が間伐材の搬出を支援しています。

 

バイオマス発電会社「グリーン発電会津」と協力し、市有施設への電力供給も行っています。

 

これにより、地域資源の有効活用と森林の再生に貢献しています。

 

※情報参照元:https://www.maff.go.jp/tohoku/syokuryou/saisei/attach/pdf/index-5.pdf

環境経営を「てきせつ」がサポートします

 

バイオマス発電は、CO2排出削減や循環型社会の構築に貢献する一方で、燃料調達コストの高さや発電効率の低さ、廃液処理の問題といった課題があります。

 

これらの課題を克服することで、バイオマス発電の普及が進み、持続可能なエネルギー源としての地位を確立することが期待されます。

 

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関連記事も合わせてご覧ください。

 

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