電子ごみ(E-waste)とは?知っておきたい3つの問題点をわかりやすく解説
お役立ちコラム
2024/09/01
私たちの生活に欠かせないスマートフォン、パソコン、家電製品。
これらの製品が寿命を迎えたとき、あなたはどのように処分していますか?
単にごみとして捨てていませんか?
実は、廃棄された電化製品は「電子ごみ(E-waste)」と呼ばれ、深刻な環境問題を引き起こしているのです。
今回は、電子ごみの現状や問題点、そして解決に向けた取り組みについて詳しく解説していきます。
電子ごみ(E-waste)とは?

電子ごみは、スマートフォンやパソコン、家電製品など、使用済みの電気・電子機器の廃棄物を指します。
世界的な人口増加や所得向上に伴い、電子機器の消費量と廃棄量が急増しています。
電子ごみには貴金属や希少金属(レアメタル)が含まれる一方で、鉛や水銀などの有害物質も含まれているため、適切な処理が必要です。
電子ごみ(E-waste)の現状

2019年に世界の電子ごみ発生量は過去最多の5,360万トンに達し、2030年までに7,400万トンに増加すると予測されています。
しかし、正規のルートで回収・リサイクルされているのはわずか17.4%に留まります。
電子ごみの発生量は毎年920万トン増加していますが、回収・リサイクル量の増加は年間180万トンにとどまっています。
日本の年間排出量は257万トンで、一人当たり約20kgの電子ごみを排出しています。
大きな課題として、先進国から途上国への電子ごみの輸出があり、途上国では適切な処理法や規制が整っていないため、不適切な処理による環境汚染が懸念されています。
また、電子ごみは環境問題を引き起こす一方で、その経済的価値も注目されています。
全体の電子ごみには570億ドル相当の金属資源が含まれているとされ、適切な回収とリサイクルにより大きな経済インパクトが期待されています。
電子ごみ(E-waste)に関する3つの問題点

電子ごみは深刻な環境、健康、社会問題を引き起こしています。
これらの問題解決には、国際的な協力と包括的なアプローチが不可欠です。
問題点1:環境問題
不適切な処理によって引き起こされた、ダイオキシンによる大気汚染、水銀や鉛などによる土壌汚染や水質汚染が発生しています。
また、2019年には電子ごみから9,800万トンの温室効果ガスが排出され、生態系にも悪影響を及ぼしています。
問題点2:健康問題
電子ごみには鉛、水銀、カドミウムなどの有害物質が含まれており、健康被害のリスクが高まっています。
日常的に汚染物質を摂取する環境にいることにより、呼吸器疾患、癌、先天性異常などの危険性が増大しています。
問題点3:社会問題
先進国から途上国への電子ごみの流出が深刻化しています。
ガーナのアグボグブロシーでは、年間25万トンもの電子ごみが運び込まれ、危険な労働環境下で若者や子どもたちが働いています。
輸入規制といった対策をしている先進国もありますが、途上国へしわ寄せがいく構造になっている以上は根本的な解決にはなっていないのが現状です。
電子ごみ(E-waste)問題解決に向けた日本と海外の対策

電子ごみ問題の解決に向けた日本とEUの対策を紹介します。
対策1:日本の場合
日本では1998年に家電リサイクル法を制定し、主要家電のリサイクルを義務付けました。
消費者は適正なリサイクル料金を支払い、メーカーは数値目標付きのリサイクル義務を負います。
2013年には小型家電リサイクル法も制定され、ほぼすべての家電製品が対象となり、都市鉱山の有効活用が期待されています。
一例として、「都市鉱山からつくる!みんなのメダルプロジェクト」では、全国から集めた使用済み小型家電を東京オリンピック・パラリンピックのメダル原料として活用しました。
対策2:EUの場合
EUでは2003年のWEEE指令により、生産者に処分責任を課し、加盟国にリサイクルシステム構築を義務付けました。
2020年には「修理する権利」を認め、製品の長寿命化を推進しています。
2022年には充電端子の統一法案も可決され、2024年から段階的に実施予定です。
これらの取り組みにより、2019年にはEU圏内で発生した電子ごみの42.5%がリサイクルされ、ヨーロッパは世界最高のリサイクル率を誇る地域となっています。
電子ごみ(E-waste)削減のために私たちにできること

電子ごみの削減のために私たちにできることは何があるでしょうか。
すぐに実践できることを3つ紹介いたします。
できること1:不用品は適切に処分する
電子ごみを一般ごみに混ぜずに、家電リサイクル法や小型家電リサイクル法に則って処分しましょう。
できること2:製品の寿命を延ばす
修理して使い続ける、中古品を購入するなど、製品の寿命を延ばす工夫も非常に有効です。
できること3:リサイクル製品を選ぶ
メーカーはユーザーのニーズに合わせて商品開発を行います。
消費者としてリサイクル素材を使用した製品を選ぶことで、資源の循環に貢献できると言えるでしょう。
産業廃棄物のことは「てきせつ」に相談を

電子ごみ問題は、地球環境や私たちの健康に深刻な影響を与える問題です。
しかし、私たち一人ひとりが意識を変えることで、この問題を解決することができます。
不用品を適切に処分したり、リサイクル製品を選んだりするなど、小さなことから始めましょう。
産業廃棄物の適正処理を推進するポータルサイト「てきせつ」では、企業のリサイクル率を向上させるサポートをしています。
お困りの方はお気軽にお問い合わせください。
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