廃棄物処理法(廃掃法)とは?5つのポイントでわかりやすく解説
お役立ちコラム
2023/03/14
企業の事業活動から排出される廃棄物の一部を「産業廃棄物」と呼びますが、この産業廃棄物を処理するには「廃棄物処理法」略して「廃掃法(はいそうほう)」を遵守する必要があります。
しかし、廃棄物処理法(以下、廃掃法)は、決められたルールが細かく、違反した時の罰則も重いため、担当者はしっかりとポイントを押さえておく必要があります。
そこで今回は、廃掃法についての概要や最低限押さえておきたい「5つのポイント」についてわかりやすく解説します。
廃棄物処理法(廃掃法)とは?
「廃棄物の処理及び清掃に関する法律」の略称で、「廃棄物処理法」や「廃掃法」と呼ばれています。
廃棄物の保管や運搬、処分に関するルールを定めた法律です。
廃掃法では、廃棄物を排出する者を「排出事業者」と呼び、排出事業者が自ら費用を負担し、責任を負い、適正に廃棄物を処理することが求められています。
産業廃棄物を「運搬」および「処分」することを総称して「処理」と呼びます。
廃棄物処理法(廃掃法)の目的
廃掃法の目的は、廃棄物の排出を抑制し、適正な分別等の処理を行い、生活環境を清潔にすることによって、生活環境の保全と公衆衛生の向上を図ることです。(廃掃法1)
廃棄物の分類|産業廃棄物と一般廃棄物の違い

廃掃法における「廃棄物」とは、汚物または不要物であって、固形状または液状のもの(放射性物質およびこれによって汚染された物を除く)と定義されています(廃掃法2条1項)。
廃掃法では、廃棄物をさらに「産業廃棄物」と「一般廃棄物」の2種類に大分類しています。
種類1:産業廃棄物とは
①:事業に伴って生じた廃棄物のうち、燃え殻、汚泥、廃油、廃酸、廃アルカリ、廃プラスチック類その他政令で定める廃棄物
②:輸入された廃棄物
種類2:一般廃棄物とは
①:家庭で発生した廃棄物
②:事業活動に伴って発生する廃棄物のうち、産業廃棄物以外の廃棄物

これだけは押さえたい!廃棄物処理法(廃掃法)の「5つのポイント」

ここまでの内容で廃掃法の概要について解説しましたが、廃掃法には細かなルールが多い上に、改正も頻繁に行われているため、ここで全てを解説することはできません。
そこでここからは「廃掃法について初めて学ぶ」「注意すべき内容をわかりやすく知りたい」という方のために、廃掃法における特に注意すべき「ポイントを5つ」に絞ってわかりやすく解説します。
ポイント1:処理が完了するまで責任は排出事業者にある
廃掃法では、自社の廃棄物は、排出事業者自らが処理することを求めていますが、自社で廃棄物の処分施設を所有することは困難です。
そのため、許可を得た処理業者に、廃棄物の処理の委託が認められています。
この際に、廃棄物を処理業者に渡した段階で、処理責任が処理業者に移るのではなく、処理が完了するまで、処理責任は排出事業者にあります。
つまり万が一、処理業者が不法投棄したと発覚した場合にも、適切な業者を選定できなかった排出事業者に責任が発生するのです。
そのため、廃棄物を処理業者に委託する際には、事前に現地確認を行い、処理業者の信頼性を確認することが義務または推奨されています。
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ポイント2:処理委託前に許可を得た収集運搬・処分業者と直接契約を結ぶ
廃棄物を処理業者に委託する場合には、許可を得た業者と、必ず事前に、直接契約を結ぶ必要があります。
よくある事例として、収集運搬業者と処分業者が異なる場合に、収集運搬業者が窓口になり、処分業者を選定することがあります。
しかし、このようなケースでも、排出事業者は必ず「収集運搬業者」と「処分業者」の両者と2者間で直接契約を結ばなければなりません。

ポイント3:排出事業者は産業廃棄物管理票(マニフェスト)の交付する
排出事業者が廃棄物を処理業者に委託する場合は、必ず廃棄物の受け渡しと同時に、定められた項目を記載した「産業廃棄物管理票(以下、マニフェスト)」を、排出事業者が交付しなければなりません。
このマニフェストは、写しを5年間保管しなければならず、4月1日から翌年3月31日までに交付したものを都道府県知事に報告する必要があります。
マニフェストについては紙で交付する他に、電子上で発行する「電子マニフェスト」の活用も可能です。

ポイント4:廃棄物処理法(廃掃法)に違反すると重い罰則がある
廃掃法には、細かい罰則が定められています。
最も重い罰則が科せられるのは「不法投棄」を行った場合で、5年以下の懲役または、1,000万円以下の罰金(法人においては3億円以下の罰金)またはその両方を科せられます。

ポイント5:産業廃棄物と特別管理産業廃棄物の違いに注意する
廃掃法では「爆発性、毒性、感染性その他の人の健康又は生活環境に係る被害を生ずるおそれがある性状を有する廃棄物」を「特別管理一般廃棄物」および「特別管理産業廃棄物」に分類しており、通常の廃棄物よりも厳しいルールが定められています。
具体的には、廃PCB等、廃水銀等、廃石綿等などが代表的な特別管理産業廃棄物です。
廃棄物の処理業者によっては、通常の産業廃棄物の許可を得ていても、特別管理産業廃棄物の許可を得ていない場合もあるので、必ず事前に確認する必要があります。
知らなかったでは許されない!必ず理解して対応しましょう!

産業廃棄物を適切に処理するために遵守すべき「廃掃法」ですが、細かなルールがあり、万が一違反してしまった場合は、知らなかったでは許されません。
他の法律と比べても罰則が重く、社会的信用にも大きくかかわります。
昨今はSDGsや脱炭素など地球環境への配慮が企業にも求められているため、廃掃法への違反により、企業イメージが暴落し、業績への悪影響も計り知れません。
自社が排出した廃棄物は、自らの責任を持って適切に処理するようにしましょう。
産業廃棄物の処理をどこに頼めば良いかわからない、廃棄物管理について相談したいとお困りの方は「てきせつ」にお任せください。
「Tekisetsu」では、産業廃棄物を適切に処理するためのサポートや情報提供を行っています。お気軽にお問い合わせください。
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