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ファッションロス(衣服ロス)とは?増加原因や消費者が実践できる解決策をわかりやすく解説

お役立ちコラム

2024/05/01

プラスチックごみや食品ロスと並んで近年注目が集まっているのが「ファッションロス(衣服ロス)」です。

 

ファッショロスが問題視され始めてから色々な企業で廃棄量削減の取り組みが実施されていますが、まだまだ問題は解決されていません。

 

しかし、ファッションロスを削減するためには、ファッションブランドやアパレルショップだけが努力すれば良いという問題ではありません。

 

私たち消費者にも考え方や行動を変える責任があるのです。

 

そこで今回の記事では、ファッションロスについての概要やファッションロスを削減するための方法についてわかりやすく解説します。

ファッションロス(衣服ロス)とは?

 

ファッションロスとは、新品の状態や中古品でもまだ着れる状態にもかかわらず捨てられてしまう衣服のことを指します。

 

日本では年間で約30億着の衣服が製造されており、そのうちの約半数の15億着が売れ残りを理由に廃棄されています。

 

一般家庭から出るファッションロスとしては、年間で48億トンの衣服が廃棄されています。

 

ファッションロスが増えることで、衣服の廃棄にかかるエネルギーが増えるだけでなく、衣服や原料の製造過程で使用したエネルギーや資源も無駄になってしまうことも問題です。

 

ファッションロスは日本だけの問題ではなく、世界規模での解決を目指すべき問題の1つとして注目されています。

ファッションロス(衣服ロス)が増えている原因3選

 

ファッションロスが増えている現状は知っている方でも、ファッションロスが増えている原因について詳しく知らない方も多いのではないでしょうか?

 

そこでここからは、ファッションロスが増えている3つの原因について解説します。

原因1:SNSの影響による消費サイクルの早まり

ファッションロスが増えている大きな原因の1つに「SNS」が関係しています。

 

SNSが私たちの情報収集ツールの中心に位置する今では、SNSで注目されている商品がどんどん売れる傾向が強くなっています。

 

ただし、従来のテレビや雑誌と比べて、SNS上では流行の移り変わりが著しく早いため、衣服の消費サイクルも早まっており、ファッションロスの増加につながっています。

原因2:ブランドイメージの堅守

アパレルショップで在庫の衣服が余りそうになったら、セールをして出来るだけ在庫が残らないように売り切ろうとする動きが一般的です。

 

しかし、ハイブランドを中心としたブランドイメージを確立しているアパレルブランドでは、セール販売を行うことでブランド価値の低下につながる恐れがあります。

 

そのため、一部のアパレルショップでは、売れ残った商品がある場合でも、セール販売をせず全て廃棄していることが多々あります。

原因3:過剰に在庫を抱える産業構造

アパレルショップやアパレルブランドが売上を伸ばすためには、構造的に「大量生産、大量消費」になってしまいます。

 

商品を買いたいというニーズが高いにもかかわらず、その商品が在庫切れになっていては、商機を逃すことにつながり、企業の売上を最大化できません。

 

そのため、多くのアパレルショップでは売れ残ることを前提とした在庫管理をしており、ファッションロスの発生の大きな原因となっています。

消費者ができるファッションロス(衣服ロス)を減らす方法5選

 

ファッションロスを減らすために、多くの企業が取り組みを強化していますが、私たち一般消費者にもできることはあります。

 

ここでは一般消費者ができるファッションロスを減らす5つの方法を解説します。

方法1:衣服の衝動買いをやめる

衝動的に購入した衣服は、本当に欲しいものではなかったということが多くなりがちです。

 

衣服の衝動買いをやめ、本当に長く使えるものなのかと吟味して衣服を購入するようにしましょう。

方法2:長く着れる服、長く着たいと思える服を買う

ファストファッションにより、安く買える衣服が増えたことで、衣服を買うことも捨てることも気軽に考えてしまう傾向が強まっています。

 

衣服を購入する際には、流行に流されず、数年後でも着たいと思える衣服のみを購入すると、ファッションロスの削減につながります。

方法3:いらない服はフリマアプリで売る

吟味して購入した衣服でも、体型や年齢の変化に伴い、手放さなければいけなくなる時が来るでしょう。

 

衣服が不要になった際に、すぐに捨てるのではなく、フリマアプリやリユースショップで売ってみませんか?

 

リユースでの循環が広がることで、ファッションロスの削減に効果的です。 

方法4:アウトレットやリユースショップで買う

新品の商品を買うよりも、正規の販売ルートで売れ残ってしまったアウトレット品を購入したり、リユースショップで中古品を買う方が無駄な衣服の廃棄量を減らせます。

 

特に同じ値段を出して衣服を購入するにしても、新品よりも中古品の方が同じ値段で、より品質の良いものが買える場合が多いのでおすすめです。

方法5:サステナビリティに配慮したブランドの服を買う

近年はファッションロスを目指す「サステナブルファッションブランド」も増加傾向にあります。

 

そもそも過剰在庫をやめていたり、原材料にアップサイクルやリサイクル原料を使っていたりと、衣服を買うブランドを買えるだけでも、ファッションロスの削減に貢献できる選択肢もあります。

ファッションロス(衣服ロス)削減のためにできることを1つずつ

 

ニュースや雑誌を見ると、毎年大量に廃棄されている衣服の問題を解決することは困難に思ってしまいがちですが、自分にできる小さな行動に落とし込んで考えることで、小さな一歩でも確実に前進できます。

 

大きな企業が1社行動するよりも、小さな行動でも全員が行動に移す方がファッションロス削減につながる力は強くなります。

 

今回ご紹介した5つの方法の全てを網羅できなくても良いので、できることから1つずつ行動に移してみませんか?

 

産業廃棄物の適正処理を推進するポータルサイト「てきせつ」では、産業廃棄物のこと以外にもSDGsの達成やサーキュラーエコノミーの実現に向けた情報を発信していきます。

 

産業廃棄物やサーキュラーエコノミーに関する困りごとは、てきせつまでお問い合わせください。

 

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