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兵庫県姫路市で268tの不法投棄が発覚!事例から考える違反行為に巻き込まれない対策とは?

お役立ちコラム

2024/02/02

廃棄物処理法(廃掃法)における罰則の中でも、最も刑罰が重い違反内容が「不法投棄」ですが、産業廃棄物に関する規制が年々強化されている今でも不法投棄のニュースは絶えません。

 

2024年1月にも兵庫県姫路市で不法投棄をしたとして逮捕者が出ました。

 

そこで今回の記事では、直近の不法投棄の事例ニュースをご紹介しながら、不法投棄に巻き込まれないための対策について解説していきます。

姫路市でアスベストの不法投棄の疑いで5名が逮捕

 

2022年12月に住宅から排出された木くずやがれきなど268トンを姫路市内の山中に不法投棄した疑いで、解体業者の元代表取締役の男が逮捕されました。

 

2023年2月に警察が行った現場検証で、山中に不法投棄された廃棄物の中から基準値を超えるアスベストが検出されています。

 

この事件に関連して、これまでにこの会社の従業員だったとみられる男5人を逮捕しています。

解体業者が産業廃棄物を不法投棄する動機

 

これまでにも解体業者が不法投棄を実行した事例は多く報告されていますが、なぜ解体業者が不法投棄を起こすのでしょうか?

 

この理由を理解しておけば、業者選定の際にも不法投棄に巻き込まれるリスクを減らせます。

 

解体工事を行う際には、解体業者が工事の元請け業者となることが多く、解体工事から出た産業廃棄物は元請け業者である解体業者が費用を支払い、適正処理する必要があります。

 

この時、解体業者は発注者から産業廃棄物の廃棄費用を請求しているため、排出した産業廃棄物が消えてなくなれば、想定していた廃棄コストがゼロになり、その分が全て利益となるのです。

 

つまり、本来支払わなければならない費用から逃れるために不法投棄をしています。

産業廃棄物の不法投棄における想定される罰則

 

今回の事例のように、人体に悪影響を及ぼす可能性の高いアスベストが不法投棄されると、周囲に近づいた人々が健康被害を起こす可能性があります。

 

このようなリスクを回避するために、廃棄物処理法(廃掃法)では、個人が行った不法投棄に対して「5年以下の懲役もしくは1,000万円以下の罰金、またはその両方が科される」と規定されており、法人が行った不法投棄に対しては「3億円以下の罰金が科される」と、さらに重い罰則が規定されています。

 

廃棄物処理法(廃掃法)における罰則については、以下の関連記事で詳しく解説しています。合わせてご覧ください。

廃棄物処理法の罰則とは?よくある違反や罰金についてわかりやすく解説

産業廃棄物処理法では、排出事業者は自らの責任において…

 

詳細をみる

不法投棄された産業廃棄物は誰が処理する?

 

今回の事例では、解体業者が元請けとして排出事業者になっている可能性が高いので、解体業者が責任を持って不法投棄をした産業廃棄物を処理しなければなりません。

 

この事例を見ると、不法投棄をした業者が自ら処理するのは当然だと思うかもしれません。

 

しかし、もしある製造工場が排出事業者として、産業廃棄物を許可を得た産業廃棄物処理業者に委託して、その産業廃棄物処理業者が不法投棄をした場合はどうなると思いますか?

 

当然、不法投棄を実行した産業廃棄物処理業者が責任を持って処理すると思うかもしれませんが、実際は、排出事業者である製造工場に処理責任があります。

 

不法投棄に関しては「誰が不法投棄を実行したのか?」よりも「排出事業者は誰か?」という点が焦点となります。

 

産業廃棄物は排出事業者に処理責任があるので、適切な業者選定ができなかった排出事業者に責任があると見なされてしまいます。

不法投棄に巻き込まれた際の排出事業者への被害

 

たとえ自社が自ら不法投棄を起こしていない場合でも、自社のロゴマークがついた段ボールや商品パッケージが不法投棄されている写真や動画を消費者や取引先が見たら、企業イメージの低下は避けられません。

 

今回の事例のように、処理責任は解体業者にあるので、解体工事を依頼した発注者に全く影響がないかというとそうではありません。

 

不法投棄された書類の中から、発注者から解体業者に送られた書類が見つかり、公表された場合には、企業イメージは低下します。

 

処理責任の有無にかかわらず、解体業者や産業廃棄物処理業者などの業者選定を行う際には、不法投棄に巻き込まれないように対策を取りましょう。

不法投棄に巻き込まれないための対策とは?

 

不法投棄に巻き込まれないための対策として考えられるのは、委託先の企業の経済状況を確認することです。

 

直接的に売上や利益を聞くことは難しい場合が多いですが、委託先の解体業者の事務所を訪問したり、産業廃棄物処理業者の工場を訪問することで、ある程度のイメージはつきます。

 

・事務所や工場は整理整頓されているか?

・作業員の態度や服装は問題ないか?

・敷地内に怪しい廃棄物が保管されていないか?

 

などを確認することで、不法投棄のリスクは減らせます。

信頼できる業者選定をするなら「てきせつ」がおすすめ

 

不法投棄のニュースを見る度に、解体工事も産業廃棄物処理もどの業者に委託すべきかわからない。

 

本当に信頼できる業者選定の方法を知りたい。という方も多いのではないでしょうか?

 

てきせつでは産業廃棄物の適正処理を推進するために、お客様が抱えられている産業廃棄物に関するお困りごとをお聞きして、適切な業者選定のサポートをさせていただきます。

 

産業廃棄物にお困りの方は、お気軽にてきせつまでご相談ください。

 

>>【無料相談】てきせつに問い合わせる

https://tekisetsu.co.jp/contact/

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